まず表紙に惹かれました。色がきれいで、リンゴが気になる。そして全米でベストセラーとあったので、手に取ってみたら開いた瞬間にこんなことが書いてありました。「今読んでおくと、必ず『得をする』本!」。買わずにはいられなくなって、購入。
ざっくりなあらすじ
- 今、読んでおくと、必ず「得をする」本
- ものを「考える頭」には限界がない
- 「いい習慣」を作れば疲れないで生きられる
- 集中力・記憶力が格段にアップする「短期決戦」法
- 緻密な頭をつくるための読書法
- こうすれば自分の「持ち時間」が最大限に生きてくる
- 一目置かれる人の「話し方・交際術」
- 頭・体・気力を鍛える一番の方法
- あなたも自分の壁を破れる
著者の意図は?
「今、読んでおくと、必ず「得をする」本」というのは、訳者の方が書いた序文でした。訳者によると、著者今から約200年前のアメリカで活躍された方なんだそうです。主に青年向けに修養書を多く書き、多くの人に読まれたとか。この本も、そんな長い間にずっと読まれていて、しかも現代の日本でも販売されているんだからすごいと思います。
超個人的感想
何がすごいって、著者が200年前の人と書いていなければ、そんなに古い本だと分からないことです。これが現代で書かれた本なら、よくある自己啓発本を、ものすごく端的にまとめた本になるんでしょうけど、違うんですよね。200年前って日本だと江戸時代ですよ。ちょんまげに刀ですよ!そんな時代に書かれたとは到底思えない。その時代にこれが書かれたのに、今でも同じことが書き継がれているんです。衝撃以外の何があるんでしょうか。
しかもさらにすごいのが、江戸時代に書かれたこの本と、今書店に並んでいる本の内容は、ほぼ同じなんです。200年前から「自分を変える方法」は変わっていないということです。そしてこの本が200年の時を超えて、今でも十分役に立つということ。古臭いとは全く感じないですし、むしろ今の本よりも読みやすくて、変な具体例もない分読みやすい。読み継がれていく本というのは、こういうものなんでしょうね。この本を「お手本」にして、「お手本」にして、「お手本」にして何代もの人が書き継いだ後に、今の自己啓発本が書かれたんだと思うと、歴史ってすごいなあと感心せずにはいられません。
また、本の内容ですが、基本的だけどなかなかできなくて、実践したら自分が変わるものばかりです。朝早く起きる、時間厳守、運動は体にも心にもいい、歩くのが一番。もう笑っちゃうぐらい今と一緒。本当に200年前から人間は変わらないんですね。逆から言うと、それだけ基本を実践するのが難しいということなんでしょうけど。
著者が青年向けの修養本を書いていたのも納得です。文章が簡潔で、頭に入りやすい。先人のいいところを学べるのが「本」だと言いますし、この本をお手本にして今の本が書かれたんじゃないかと考えると、この本は読んで損はないと思います。
印象に残ったのはこちら
- ひたすら努力することをせずして、人より抜きん出ることはない
- ささやかな努力を継続して、偉業をなせる
- 自分自身を正確に知る
- 人間とはすなわち、いろいろな習慣のかたまりである
- 惰性ほど有害で致命的な習慣はない
- 早起きするには、早く就寝することをすすめたい
- 清潔感というのは、人となりを示す言葉である
- 自分のおかれている境遇に満足するようにしなさい
- 勉強はできるだけ午前中にやること
- 知識だけは勉強して手に入れる以外に方法がない
- 根気よく反復すること
- 本を読みながら考え、読み終えてからも考えること
- 読んだことを人に話すことで、本のエッセンスはものにできる
- 時間に強欲になることは美徳である
- 時間ほど貴重なものはない
- 先へのばさず、きちんと計画をこなしていく
- 時間を浪費するという過ち
- 「中傷」は必ず自分のもとへ返ってくる
- 会話は、いわば知性のごちそうである
- 最もいい運動は、何よりも歩くこと
オススメするのはこんな人
- 今、学生の方
- 10代20代の若い方
- 今からでも自分を変えようと思う方
- 自己啓発本がほぼ同じこと言ってるなと思う方
気になる部分がありすぎて、たくさん書き留めてしまいましたが、言葉がすっと入ってくる本です。あまり本が好きではない学生さんも、206ページとそこまで長くはないですし、読みやすいので是非読んでほしいと思います。若いうちから、この習慣を身につけられれば、将来すごい人になれると思います。
個人的満足度★★★★★
本当に読みやすかったです。そしてこの1冊があれば、世に出ているたくさんの自己啓発本はいらないんじゃないかとさえ思いました。といいつつ、読むんでしょうけど。書いてある内容は確かに基本的なことで、言われれば「わかる」ということばかりなんですが、これが200年前に書かれたということがやはり衝撃的でした。日本では江戸時代、中国では清の時代、フランスだとナポレオン時代あたり?もう歴史教科書の時代の人が書いたって思うだけで、驚きが倍増します。人間って本当に苦手なことは後回しにして、簡単なことでも実際にできる人は少ないというのは、昔から変わらないんでしょうね。
印象に残った部分は、他にもまだたくさんあって、勉強方法、時間の使い方、本の読み方、人間関係に至るまで、たくさんの知恵と習慣が載っているので、気になったものから実践していけば、本当に自分を鍛えられると思います。私も出来るところからトレーニングしていきたいと思います。