本日も感想文

読んだこと、観たこと、聴いたことの覚え書き

ピーターパン 千秋楽 2018年8月26日

先日、行ってまいりました、ピーターパン。ミュージカルは結構観に行くのですが、子供のためのミュージカルは初めてで、驚きがたくさんの夏休みミュージカル体験でした。ほんのりネタバレです。ピーターパンご存じない方はご注意を。

  

会場に入って驚きの子供だらけ

普段は見に行かない子供のためのミュージカルに参戦することになりました。かといって別に特別なこともなく、いつものように開演10分前に入場。新しくなった御園座は、赤を基調としたとてもかっこいい感じにしあがっておりました。ほほう、これが新しい御園座ね、と思って中に入ってびっくり。

子供が多いこと、多いこと(驚)

特に私の両隣は、母親・子供・子供・子供・私・子供・母親・子供、という配列でした。ひょっとしたら一人ぐらい、私の子供じゃないか?っていうぐらい。年齢もバラバラ。おそらく1〜2歳の子から、小学生高学年っぽい子まで。会場にはたくさんの子供達が座っておりました。今まで、結構いろいろな舞台に行きましたが、こんなに子供が多いのは初めて見ました。というより、なんか大人の方が少なくないですか?違いますか?

 

そして、ミュージカルが始まってもびっくり。ティンカーベルが登場すると「ティンカーベルだ!」「ティンカーベルだ」「ティンカーベル出た」と、子供達が口々に言うのです(苦笑)一応、大きな声は出しちゃダメ、と思っているのか、小声のつもりだと思いますが、周りにいる子供達が次々に言い出すので、おかしくなってしまいました。

さらに、ピーターパンの登場シーン。突然、窓をバーン!と登場したピーターパンに驚いた子供さんが「うわーん!」と大泣き(笑)その後もしばらく泣いてました。ピーターパン、お芝居が大変じゃないかしら、と、変なところで心配になる大人一人。

その後も、子供たちは、楽しいところでは大きな声で笑い、怖いところでは「いやー」と顔を背け、自由に感情を出して観覧しておりました。知らなかったなあ、子供ってこんなに素直にお芝居を体感するものなんですね。そりゃ妖精も見えるし、空も飛べるな、となんか納得。

それから、ティンカーベルのピンチの時に、ピーターパンが「子供が妖精を信じればティンカーベルは助かる!」みたいなことを言うシーンがあるんです。すると、子供達が口々に「信じる!」「信じる!」「信じるー!」と大きな声を出すのです。そしてピーターパンが「もっと!」というと、拍手をしながら「信じる!」を連呼。そして、その声と拍手に応えて、ティンカーベルが復活すると、喜ぶ子供達。子供ってすごいなあ、とまた感心する40代一人。大人になると、こういうシーンでも「分かります、ここは拍手を求められているんですね」と、頭で考えて拍手しちゃいますが、子供は違う。私の隣の男の子は「信じるー!」と必死でした。物語の中に入っちゃうんだなあ、と感心。こういう心を忘れると、飛べないし、妖精も見えないんですね、また納得。

 

あとは、ところどころセリフが「いや、海賊がお母さん求めるとか・・・」という、大人からすると、ちっとも悪者に見えないヒール役たちだったり。幕間が2回あって、上演時間は1時間以内に短く設定してあったり。さらに、出演者たちが、客席に降りてくる場面では、子供達にはほぼ全員ハイタッチをする優しさ。子供達にとても優しい配慮がところどころにありました。

それから、もう一つ。ウェンディの弟たち!あの子達、多分すごく小さいんだと思うんだけど、2時間ぐらいの舞台を完遂してましたよ。あんなにちっちゃいのに!セリフも、動きも、バッチリなのよ。舞台上にいる時間も長いのに!マジでそこに驚いた。おまけにフライングまでしてた・・・もう、完敗です。

そしてもちろんピーターパン。吉柳咲良ちゃん、なんと14歳!もうそれだけですごいっす。最初から最後まで、フライングしまくって、踊りまくって、歌いまくり、戦う。もう脱帽です。この日は千秋楽だったので、最後のカーテンコールの時に顔を覆ってたのがかわいかったなあ。がんばったんだろうなあ。ピーターパン2年目とのことでしたが、緊張しただろうし、大変だっただろうし。と、カーテンコールの彼女を見て涙ぐんでみたり。もう母親目線だな、こりゃ、と思いました。

 

 

チャーミングの極み、ISSA船長

今回、私がピーターパンを観に行こうと思った理由が、フック船長。そう、ISSAさんです。昨年行けなかった、ロッキーホラーショーのリベンジです。まあ最初「ピーターパンか・・・」と躊躇したのですが、結局チケット取りました。私、彼の歌声がめちゃくちゃ好きなのです。DA PUMPの曲は、昔からよく聴いております。とにかく声がすっごい好きだから。

ビジュアル見たときから、やばいとは思ってたんですよ。めちゃくちゃ似合ってたから。すごく楽しみにしていたんですが、それを超えてきた。だってさ、だって

 

フック船長、くそカワイイ(泣)

 

なんなの、あのキュートな悪者。知ってるよ、あなたの左手がフックになったのは、ピーターパンのせいで、ワニがその腕を食べちゃったってこと。だけど、そのワニが時計を飲み込んだせいで、時計の音がすると、怖くなるってどんだけよ。「怖がってなんかないぞ」って怖がってるでしょ。もうかわいすぎて、罪。のレベルですよ。

ワニなんていないのに、秒針の音が聞こえると、恐怖で失神するISSA船長。起き上がったのにまた倒れちゃうISSA船長。海賊の仲間たちに、必死に起こされて、腕の中で目覚めるISSA船長。もう、姫かよ。ヒロインはウェンディーじゃなくて、ISSA船長なのか?と勘違いするほどでした。しかも海賊の仲間たちがみんな大きいから、特にフック船長小さくてチャーミングに見えちゃうのです。とにかくカワイイ。カワイ過ぎて、私の頭の中は、

 

 

フック船長萌え。

 

 

の一点集中でした。しかし、もちろんカワイイだけではないのです。声が死ぬほどかっこいい。いつものISSAさんの声とは違う、フック船長の声でした。そしてダンスもめちゃくちゃカッコいい。この人にとっては、タンゴだろうが、どんな種類のダンスだろうが、踊れちゃうんだな、と思いました。それから衣装ね。フック船長の衣装ってかっこいいよね。裾がヒラヒラで、動くたびに、ターンするたびに、風を切る衣装。似合う、似合いすぎる、髪型も似合う。

それからね、戦闘シーンでも素敵でした。ところどころ、ドヤるフック船長に、別の意味で萌え。なのに、ちょっとオツムが足りないご様子。それがまたカワイイ。おバカな子ほどカワイイってこういうことですよね。強くてカッコよくて絶対的リーダーなのに、どこか抜けている。そして歌もダンスも上手いときたら、もう最強じゃないか。最後はワニに食べられちゃうけど(涙)

ちなみに、ウェンディーのお父さん役もISSAさんですが、声色が少し違っておりました。キャラは似てたけど(笑)最後の最後に、犬小屋から出てくるときは笑った。子供達、大爆笑。しかし、立ち上がったらガウンだったので、私は爆笑ではなく、むせました。フック船長でも、お父さんでも、最終的にどっちだったとしても、色っぽかったです。残念な感想ですみません。

 

 

カーテンコールでカモンベイベー

カーテンコールの直前で、お父さんになっていたISSAさん。カーテンコールでフック船長に戻っておりました!お隣の子供ちゃんが「あ!フック船長!」と喜んでるのがかわいかったです。ヒールだけど好かれるISSA船長。大丈夫だよ、生きてるよ!とまた母親の気持ちに。

登場したISSAさんは、ここで「U・S・A」ダンスを披露。会場大喜び。なんかもう、感無量。逆の隣のお子さんが、笑ってました。知ってるのか?という驚きの後すぐに、そういえば、うちの姪っ子ちゃん(小学生低学年)が「U・S・A」大好きなのを思い出し、納得。そうか、フック船長は今、子供達に人気なんだな。

その後、ISSA船長はとても素敵でした。カーテンコールに登場したときから、泣きそうになっていた吉柳咲良ちゃんに、手を差し伸べるお姿。さすがです。女性には誰にでも優しいところがさすがです。そして、こういう時に彼はきちんと人を立てる。彼女が主役だと分かっているんですよね。2回目のカーテンコールで、泣きながらも「U・S・A」ダンスを踊った吉柳咲良ちゃんに花を持たせる。その後のカーテンコールでもずっと。そういうとこ、素敵だなあ。だからモテるんだろうなあ。最後の最後のカーテンコールで、ISSA船長はピーターパンとハイタッチしておりました。いい千秋楽を見せていただきました。

 

最後に

ピーターパン、子供の楽しめるミュージカルってこういうものなんだなあ、と気づかされました。話の内容は、大人からしたら「え?それで?」ということも多いし、「いや、それはさすがに都合よいのでは?」ということもありました。だけど、子供達は嬉しそうだし、納得してるみたい。大人と子供の違いはこういうところなのかな。だから妖精も見えないし、空も飛べないんでしょうけど。

だけど、最後の最後に、大人になったウェンディのところにやってくるピーターパンが言う、「君は大人になりすぎた」とセリフに、ちょっと胸が痛くなりました。大人になったウェンディは結局、ピーターパンと一緒にネバーランドには行けなくて、自分の娘を送り出す側になるんです。最初から後半までは、子供向けのミュージカルなのに、最後の最後で大人へのメッセージを残すんですよね。

  • 「楽しいことを考えればいいだけ」
  • 「信じれば飛べる」
  • 「僕は自由なんだ」
  • 「大人になんかなりたくない」

大人になったらネバーランドには行けないし、妖精は見えなくなる。どれだけ信じても楽しいことや嬉しいことを考えても飛べないし、自由でもない。楽しいだけでは生きてはいけないし、自由だけを求めても社会に対応できなくなる。ネバーランドにまた行けると信じて、自分の子供にもピーターパンの話をしていたウェンディーは、大人になって、飛べなくなって、ピーターパンにも言われてしまうんです。「君は大人になりすぎた」って。

自分が子供の頃だったら「大人は飛べないけど私は飛べる!」と、観た後に「楽しかった」だけで終わったのかもしれませんが、大人になると違うんですね。飛べなくなった、見えなくなった、自由じゃなくなった、「大人になりすぎた」自分を思い返して、切なくなる。この最後の部分だけは、飛べなくなった大人への作者のメッセージなんだろうと思いました。

 

子供はもちろん、大人になりすぎた「かつての子供」も、ピーターパンを見て感じることが多いと思います。私も最後の最後までは、子供の素直さとか、子供への配慮とか、そういうところばかり気になっていたんですけどね。ラスト3分で、ガツンと来ました。大人になってから観るのも、意味があるってこういうことか、と納得。吉柳咲良ちゃんの涙と、ISSA船長の優しさにも触れることができて、大満足でした。

子供向けも、毛嫌いしないで観てみるものだなあと思いました。だけど、また観に行くかどうかは・・・姪っ子ちゃんが喜ぶなら行こうかな。一緒に行ってくれるといいな。年を取るとこういう打算が働くから、ピーターパンに「大人になりすぎた」って言われちゃうんだろうな。

 

スポンサーリンク